酸性雨について

 皆さんも酸性雨ということばを聞いたことがあると思います.言葉どうりの意味にとってみると,酸性(すっぱい)の雨なのです.しかし,酸性だからといってすべてが酸性雨ではないのです.酸性雨には定義があって,酸性の度合いを示す’pH’の値が5.6をしたまわったときのみ,酸性雨と呼んでいる.

では,どうしてpH≦5.6のものを酸性雨と呼ぶのでしょう.それは,大気中に存在する二酸化炭素や自然発生的(火山の噴火etc)な酸性ガスを取り込んだときのpH値が約5.6になるからです.つまり,人為的(工場の排煙,自動車の排ガスetc)なものが含まれ,pH5.6を下回ったものが酸性雨なのです.

 しかし,このpH≦5.6が酸性雨という基準が本当に適切かどうか疑問が残ります.ここで,1つの例をあげたいと思います.南極の氷は,数千年前の雨や雪を保存しています.そこで,この氷を分析し,年代ごとのpHを測定することです.すると,驚くべきことが分かります.何と,過去2000年間のpHの平均値は,5.37なのです.ということは,南極では2000年前から酸性雨が降っていたのだろうか?疑問が残りますね.もっと詳しいことを知りたい人は,この文を作るため,参考にしたNHKブックスの 『酸性化する地球』をおすすめします.

 酸性雨について,自分の実験データをもとに話すと,この旭川でもかなり酸性雨が降っているというデータが得られました.特に,雪に関して考えると,空からおちてくるスピードが雨より遅く,大気中のごみ(エアロゾル)をたくさん吸着して降るので,酸性度が高いという結果が得られました.また,雪は雨と違い複雑な形をしているので,雨粒の表面積よりも大きく,大気中のエアロゾルを吸着しやすいのではないだろうか.以上から,雨よりも雪の方が酸性雨(酸性雪)になりやすいと考えられます.ちょっとは,ためになったかな?これで,第2回目の講義を終わります.次回は,5月か6月をめどに作ります.


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