偏光顕微鏡下における火成岩中の主な造岩鉱物の特徴
造岩鉱物 化学組成 屈折率 多色性 劈開 干渉色 消光角 鑑定上の特徴
カンラン石 olivine (Mg,Fe)2SiO4 無色 非常に高い max.1.88 なし まれ      弱い劈開が1方向にみられることあり あざやかな色 時に灰色〜黄色 0.035-0.052 直消光 表面ざらざらした鮫肌状で浮き上がって見える.無色.不規則な割れ目ができやすく,割れ目や結晶の縁が変質すること多い.しばしば自形のスピネルを包有する.
普通輝石   augite Ca(Mg,Fe)Si2O6 淡緑色〜淡褐色 高い max.1.76 なし 1方向にみられる.しばしば直交した劈開線がみられる. あざやかな色 0.021-0.033 斜消光   30-45° 色がつき,斜方輝石に較べ干渉色が鮮やかで多色性がない.双晶が普通に見られる.
斜方輝石 ortho-
pyroxene
(Mg,Fe)SiO3 淡緑色〜淡褐色 高い max.1.79 あり(弱い) 1方向にみられる.時に直交した劈開線がみられる. 灰色〜淡褐色・淡黄色 直消光 多色性があり,ほとんど直消光.干渉色が低い.
ホルンブレンド
hornblende
Na(Ca,Mg)2
(Mg,Fe,Al)3-5(Al,Si)8O22(OH)2
褐色〜緑色 高い max.1.73 あり(強い)   変化は結晶と十字線が斜めの時 1方向に見られる.切り方で,60°ないし120°に直交した劈開線みえる やや鮮やかな色      0.014-0.028 斜消光   普通は25°以下 色が緑ないし茶色で,斜めに多色性や消光する.劈開の角度が特徴しばしば結晶の縁が酸化したり,結晶内部が分解する.
黒雲母    biotite K2(Mg,Fe,Al)6-5
(Si,Al)8O20(OH)4
褐色で時に赤褐色〜緑色 やや高い max.1.7 あり(強い) 変化は結晶と十字線の方向が一致した時 1方向に顕著な劈開が発達.ただし切り方で見えないことがある. 茶褐色でどぎつい混合色      0.014-0.028 直消光 劈開が発達し,直角に多色性と消光する.
斜長石 plagioclase (Ca,Na)(Si,Al)4O8 無色 低い    max.1.59 なし ほとんどなし 灰色〜白    やや厚めの薄片ないしAn成分が高いものでは淡い黄色 斜消光 双晶と累帯構造が非常に顕著.ガラスをしばしば包有.
アルカリ長石  alkali feldspar   (正長石・
マイクロクリン)
(K,Na)AlSi3O8 無色    曇ってみえ汚れた感じ 非常に低い max.1.54 なし なし 灰色〜白 斜消光 屈折率が低い.斜長石のような双晶や累帯構造が顕著に発達しない
石英     quartz SiO2 無色 低い   max.1.55 なし なし 灰色〜白 - 表面がなめらかに見える.双晶みられない.
鉄チタン酸化物Fe-Ti oxides(チタン磁鉄鉱・イルメナイト)

(Fe,Ti)3O4

FeTiO3

不透明    (黒)  - - - - - 不透明であること.磁鉄鉱とイルメナイトの区別は透過顕微鏡では難しい.


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