プログラム
7月1日(日)10:30-12:00
- 10:30-10:40 開会のあいさつ
- 10:40-11:10
解説実験書「新しい北海道の理科」化学編の概要と分子表示ソフトJmol(化学分野)
講師:浅川 哲弥 教授
解説実験書「新しい北海道の理科」化学編では,広範囲な化学の領域の内容を絞り込んでいき,新学習指導要領の4つの柱の1つである「粒子」という柱を中心に据えて,「解説テキスト編」の内容をまとめています。まさに,粒子論(原子論) は,物質の性質,組成,構造,変化を扱う化学における基本概念であり,様々な現象を粒子論(原子論) に基づいて考えることが必要です。また,「教材指導編」や「実験観察編」の内容は,「解説テキスト編」の各章に関連する教材や実験を取り上げています。これらについても解説します。演示実験としては,分子の形を表示するソフトとして注目されているJmolの操作の様子を見てもらいます。
- 11:10-11:20 休憩
- 11:20-11:50
放射線を見てみよう(物理学分野)
講師:阿部 修 教授
昨年の東北地方太平洋沖地震の後に発生した東京電力福島第一原子力発電所の事故に伴い,放射性物質が大量に環境中に放出された。この事故の後,国民の多くが放射線に注意を払うこととなったが,放射線は人間の五感では捉えることができない。このことが,放射線への誤った恐怖を引き起こす元凶になる恐れがある。そこで,本研修では,放射線の放出のメカニズムを学ぶと共に,放射線を捉える簡便な方法,1) 簡易型ガイガー・ミューラー管を用いた電離放射線の検出,2) 簡易霧箱を用いた電離放射線の飛跡の可視化を紹介し,放射線に対する正しい知識を得る一助としたい。
学習指導要領との対応:
中学校
〔第1分野〕
(7)科学技術と人間
エネルギー資源の利用や科学技術の発展と人間生活とのかかわりについて認識を深め,自然環境の保全と科学技術の利用の在り方について科学的に考察し判断する態度を養う。
ア エネルギー
(イ)エネルギー資源
人間は,水力,火力,原子力などからエネルギーを得ていることを知るとともに,エネルギーの有効な利用が大切であることを認識すること。
内容の取扱い
アの(イ)については,放射線の性質と利用にも触れること。
(文部科学省・中学校学習指導要領より引用)
- 11:50-12:00 閉会のあいさつ
7月4日(水)17:30-19:00
- 17:30-17:40 開会のあいさつ
- 17:40-18:20
理科解説実験書の紹介,とくに地学分野における黒曜石と火山に関する観察実験(地学分野)
講師:和田 恵治 教授
北海道教育大学理科プロジェクトの概要説明と,地学解説実験書の紹介を行う。とくに,火山の噴火現象を理解するために黒曜石材料を活用する観察・実験を行う。
- 18:20-18:50
ストロボスコープの利用(理科教育分野)
講師:安藤 秀俊 教授
理科の教科書で「物体の運動」の項目においては,よくストロボスコープで撮影した写真が掲載されています。ビデオのコマ送りのような連続写真ですが,実際に撮影したことがある先生方はあまりいないのではないかと思います。価格も20万円くらいはするので,学校でも所持しているところは少ないのではないでしょうか。天体写真を写するときにカメラのシャッター速度をバルブにして撮影しますが,それと同じように写します。そこで,今回は小学校や中学校の実験に利用できるストロボスコープを用いた実験をいくつか紹介します。実際に,ストロボスコープで写真を写してみましょう。
- 18:50-19:00 閉会のあいさつ