雑誌を作ろう
授業のあらまし
目的
- この授業では,雑誌(文集)の編集を内容とした演習を行う。
- 受講者は,編集グループを組織し,グループごとに雑誌(文集)の企画を発案する。
- 受講者個々は,執筆者として,他の編集グループに記事(文章)を投稿する。
- 編集グループと執筆者との間で,原稿の読み合いを重ねて,記事の完成度を高める。
- 以上の活動を通じて,目的や相手に応じた文章表現の方法を理解し,その方法が応用できるようになることを目的とする。
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受講にあたって
- グループとして活動を行うので,絶対に中途で受講を取りやめないこと。
- 授業外にも作業をすすめるなど,演習に費やす労力をかなり要求するので,覚悟して受講すること。
- 作業はすべて電子データで作成し,そのやりとりもインターネットを通じて行うということを心得たうえで受講すること。
- 成績評価は,執筆者としての作業,編集者としての作業にどれだけ積極的に取り組んでいるかという観点から行う。少なくとも,提出物の締切を守ること,授業に出席して作業に参加することが,評価の最低基準になる。
- また,期末に活動の振り返りレポートの提出を求める。作業の中途で発見したことは,書きとめておくなどしておくこと。
雑誌づくりの進行表
- 以下の日程にしたがって,雑誌編集を進める。ただし,表の日付は授業日であり,作業の目安にすぎない。特に,締切の日時は,授業中にそのつど指示するので注意すること。
- なお,授業時間内に所定の作業が終了しない,投稿原稿のチェックが合格しないなど,予定から遅れるときには,課外に作業して,予定どおり進行するよう努めること。
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日程 |
備考 |
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執筆活動 |
編集活動 |
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10月15日 |
編集企画の作成 |
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10月22日 |
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編集企画の発表 |
執筆希望の少ない企画は,修正・再提出。 |
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投稿希望の提出 |
提出しない者は,以後の受講を認めない。 |
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11月12日 |
記事の構想の作成・提出 |
構想の読み合い |
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11月19日 |
記事の構想・最終締切 |
これ以後の新しい構想の投稿は認めない。 |
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11月26日 |
構想の修正・再提出 原稿の提出 |
構想がまとまったら,原稿の作成を始めること。 |
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12月3日 |
原稿の読み合い |
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12月10日 |
記事の原稿・最終締切 |
これ以後の新しい記事の投稿は認めない。 |
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12月17日 |
原稿の推敲・再提出 |
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1月7日 |
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1月21日 |
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1月28日 |
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投稿記事の編集とレイアウト |
投稿原稿の最終締切 |
2月4日 |
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2月8日 |
雑誌の配布と交流 |
どのような雑誌を編集するかを企画する
- 次のことがらを考えながら,編集する雑誌のあらましをまとめてみよう。
雑誌の条件
- ある程度の分量,文章の論理性が求められる記事で構成するようにする。したがって,事実を伝えるだけの記事や,短いコメントで構成されるような記事は避ける。(この授業は,文章による表現法を磨く場である)
- 暴露記事のたぐいは避ける。(少なくとも作品は受講者に読まれる)
- 匿名記事の募集は避ける。(文章には責任を持とう)
- 著作権などに抵触するような記事は避ける(社会のルールは守ろう)
何を目的とするか
- 知らせる。
- 楽しませる。
- 考えさせる。
- 行動させる。
どんな人に読ませたいか
以下の観点から,読者の興味・関心,既有知識の量,雑誌の読み方などを考える。
- 性別・年齢は?
- 学生・社会人などといった生活状況は?
- 備えている教養や専門知識の度合いは?
- 思想や考え方の傾向は?
執筆者への配慮
- 執筆者が書いてみたくなる,話題を探しやすい記事のテーマに配慮する。
参考・雑誌の目次
- インターネット上の雑誌社のサイトなどを見て,企画を構想する参考にしよう。
生活・情報系の雑誌
自由に紹介するのではなく,テーマに視点を持たせたり,紹介する情報に対する執筆者の考えを添えるなど,掘り下げた伝え方ができるように,企画を工夫しよう。
批評・評論系の雑誌
テーマに関する論点を予想し,記事と記事とが関連し合うことによって,テーマにふくらみと深さが生まれるように,企画を工夫しよう。
雑誌のあらましを「編集企画シート」にまとめる
- 「編集企画シート」は,サイボウズ-「国語表現法」-「授業資料」-「plan.doc」からダウンロードする。
ダウンロードの方法については,ここ。 - なお,話し合いの途中で出てきたアイデアは,別紙に書きとめておくとよい。企画の変更が求められたときなどに活用できる。
タイトル
- 仮でもよいが,できるだけ決めるようにする。
キャッチコピー
- 雑誌の編集方針を伝える短いフレーズ。
概要
- どのような読者に対して,
- どのような分野について,
- どのような切り口から,
- どのような目的で編集する雑誌なのか。
集めたい記事
- ジャンルや内容,文体,記事の分量など,投稿の手がかりとなる文章の条件。
- 雑誌のねらいがよく伝わるように,記事のタイトルを例示するなどして具体的に示す。
「編集企画シート」の提出方法
- 10月21日(木)17:00までに,サイボウズ(https://a-group2.asa.hokkyodai.ac.jp/)-「student4」-「上田」-「国語表現法」-「編集企画書」フォルダ内に提出する(厳守)。なお,ファイル名は代表者の学生番号とする。
アップロードの方法については,ここ。
次時の予告
- グループごとに企画のプレゼンテーション(3分程度)を行うので,アピールポイント(特に雑誌の特色と書いて欲しい原稿の内容)をよく把握しておくこと。
参考
- 鈴木政子(1986)『文集づくり本づくり-初めての人の編集ガイド-』,日本エディタースクール出版部